【要注意】ads.txt ファイルが含まれていないサイトがあります。表示の解決方法と仕組み解説。アドフラウド対策として有用

AdSenseで「ads.txt ファイルが含まれていないサイトがあります。」という警告文が表示されたときの解決方法と詳細についてです。

管理画面の「ads.txtファイルが含まれていないサイトがあります。」のメッセージがでる理由とads.txtの効果。アドフラウドへの対策

6月頃からAdSenseの管理画面にログインすると上記画像のような表示がでるようになりました。

書かれているメッセージは、

要注意 – ads.txt ファイルが含まれていないサイトがあります。収益に重大な影響が出ないよう、この問題を今すぐ修正してください。

このようなものです。

この問題を解決するための方法を以下で順を追ってみていきましょう。

ads.txtとはそもそも何?サイト運営者に成りすます輩から、運営者と広告販売者を守ろうという仕組み

問題解決のためにまずはads.txtの意味と仕組みについて理解が必要です。Googleのヘルプページには、

ads.txt による認定デジタル販売者(Authorized Digital Sellers)の宣言は IAB によるイニシアチブで、コンテンツ内のデジタル広告枠が、そのコンテンツのパブリッシャー(ウェブサイトならばサイト運営者)が認定した販売者(AdSense など)を通してのみ販売されるようにするものです。サイト運営者様は ads.txt を独自に作成することで、自サイトの広告枠の販売者を厳密に管理し、偽の広告枠が広告主に提供されるのを防ぐことができます。

引用元:Google

このように書かれていますが……、正直何が何だかわからないという方が大半だと思います。Googleの文章は難しいものが多いですよね。

とても簡単に説明しますと、例えばBOTであったり、ウェブサイトと同じドメインに成りすまして不正に広告枠の配信数を増やして不当に収益を増やすといったアドフラウド(Ad Fraud/不正広告)から広告主を守り、パフォーマンスを向上させるのが主目的となります。

これによって同時に、ウェブサイト運営者(広告枠を提供する側)も成りすましドメインや不正広告を防ぐことができ、結果として自分のサイトの評価が上がることによって収益性が向上するというものです。

つまり広告主は不当な広告に対して余計な費用を払わなくてもよくなり、広告枠を提供する運営者はサイトの信頼性を上げ、収益性アップに繋がるという双方にとって不正のないメリットをもたらしましょうという仕組みといえます。

IAB Tech Labが発表したアドフラウド対策の1つである「ads.txt」

前述したGoogleのヘルプページにもIABの記述がありましたが、これについても知っておきましょう。

米国のニューヨークに本拠地を置く非営利のインタラクティブ広告業界団体「The Intereactive Advertising Bureau(IAB)」が設立した技術協議連合会が「IAB Tech Lab」という団体です。これにはヤフーなども加盟しています。

そして2017年にIAB Tech Labがアドフラウド(不正広告)を防ぐための仕組みのひとつとして発表したのが「ads.txt」なのです。

AdSenseでのads.txtの作成と設置方法。ドメインのルートに設置するだけで良いので簡単。認識されるまでには少し時間がかかる

ads.txtの概要がわかったところで、実際にads.txtを自分のサイトに設置してみましょう!

この例ではGoogle AdSenseでの記述方法についてみていきます。他のSSPやエクスチェンジを利用している場合はサービス運営元に問い合わせしてください。

ads.txtを設置することで配信される広告に影響が出るので、adsense以外の広告も使っている場合は問い合わせしてから実行することをオススメします。

ads.txtの書き方と設置する場所。基本的にコピペしてドメインルートアップロードするだけでOK

まずは新規にテキストファイルを作成します。名前を「ads.txt」として作成してください。

次に、ads.txtの内容の記述ですが、以下のように1サービスにつき1行にまとめて書きます。AdSenseの場合ですと、

google.com, pub-0000000000000000, DIRECT, f08c47fec0942fa0

このような書き方になります。まずはこれをコピペしてください。

上記コードの「pub-0000000000000000」の部分だけは自分のものに書き換える必要があります。このpub-から始まる数字はアドセンスの運営者IDになります。

自分の運営者IDを確認するには、

  1. AdSense アカウントにログイン
  2. [アカウント] をクリック
  3. [アカウント情報] セクションで [サイト運営者ID] 欄を確認

することで知ることができます。

この【サイト運営者ID】に、先ほどのコードを書き換えてください。

お客様IDではないので注意してください。

これで自分用のads.txtが完成しました。次はこれを自分のウェブサイトに設置しましょう。

設置場所はドメインのルートレベルに指定されています。例えば

https://example.com/

のようなウェブサイトを運営していたとするならば、

https://example.com/ads.txt

と設置して、これにアクセスできるようにしなければなりません。このads.txtにクローラーがアクセスして初めて効果が発揮されるからです。

そのため、ファイル名の間違いや記述ミス、ads.txtの設置場所が違うと効果がありませんので注意しましょう。

作業自体はとても単純なのでとくに迷うことはないと思います。

ads.txtにクローラーがアクセスして問題なければ警告文が消える。だいたい24時間程度はかかるので設置したらしばらく待とう

Googleのクローラーが巡回しているので、ads.txtを設置したらあとは特にアクションを起こす必要はありません

だいたい24時間~48時間程度待てば、クローラーがやってきてads.txtを認識してくれるはずです。私の場合は早めでしたが、場合によってはもう少しかかるかもしれませんので気長に待ちましょう。

アドセンスの管理画面から【要注意 – ads.txt ファイルが含まれていないサイトがあります。収益に重大な影響が出ないよう、この問題を今すぐ修正してください。】の警告文が消えていれば成功です!

ads.txtは前述したとおりアドフラウドに対する新しい取り組みとして徐々に広がりを見せています。Googleも導入を推奨していますので、今回の警告文を機会に、ぜひお持ちのウェブサイトに導入を検討してみてましょう!

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